日本には、厚生労働大臣が指定する333の指定難病があります。どれも原因や治療法が確立されておらず、療養には長い期間がかかるものばかりで、多くの患者さんは自宅もしくは入院で療養しながらも少しずつ病状が進行していくという特徴があります。この難病という分野について専門的な知識や看護スキルを持つプロフェッショナルな人材を目指すなら、難病看護師制度を活用して認定看護師の資格を取得するのがおすすめです。認定看護師は、看護師資格を持っている人が取得対象となる高度看護資格の一つです。専門分野によって複数の専門性がありますが、その一つに難病認定看護師の分野があります。この資格を取得すると、難病の病態や病気に応じて適切な看護判断ができる専門家として、患者さんの支援や看護実践に携わることができるほか、看護職員や関係者への指導や助言もできるようになります。難病看護師の認定を受けるためには、まず研修に参加することで受験資格を得たうえで、修了試験に合格する必要があります。試験は毎年2回開催されますが、研修に関してはオンデマンド式で受講できるため、働きながら受講することも可能です。試験に合格すると、認定審査結果通知書と共に学会認定難病看護師認定証を得ることができます。これがあると、高い専門知識を持つ難病看護師として、看護師のキャリアアップにとっても大きなメリットが期待できるでしょう。認定看護師の登録は5年が有効期限となっており、5年ごとに活動や実績を報告したうえで更新登録を行います。